竹田あけみ「核シェルター」
会期: 2025年7月15日(火)~8月11日(月·祝)
会場: ナガサキ ピースミュージアム
開館時間: 10:00~17:30(最終日は14:00閉館)
休館日: 7/22(火)・7/28(月)・8/4(月)
〒850-0921 長崎市松が枝町 7-15Tel: 095-818-4247
入館料: 入館無料
プレスリリース
竹田あけみは神奈川県生まれ。1976年、和光大学芸術学科卒業後に渡米し、ニューヨークに住んで約50年となる。竹田はダウンタウンのソーホーに移り住んだ1979年以来、倉庫街であったビルのあちこちで見かけるフォールアウトのサインに違和感を覚えた。いまでも1960年以前に建てられた建物に残っていることもあるオレンジ・黄色・黒の三つ葉がデザインされた看板は、米ソ冷戦中の1960年代、地下に頑丈な地下室がある既存の建物を利用した核シェルター(避難所)の目印であった。
1985年、竹田は核シェルターのフォトコラージュをシルクスクリーンの技法で制作した作品 ”Fallout Shelter” を発表。その後、竹田の関心は原爆投下・核実験・原子力発電所へと向けられる。広島・長崎だけでなく、南太平洋・チェリノブイル・福島・アメリカ合衆国で起こった放射能被曝の実態をもっと知りたい、表現したい、と思うようになり、機会をとらえて作品を発表してきた。
原爆投下80年の節目に長崎で開催の運びとなった記念すべき本展は、ほぼ半世紀にわたる竹田の反核表現の集大成であり、恒久平和を常に願う渾身の回顧展でもある(/works/peace/)。
竹田は一方で、写真のリアリズムと自身の内なる世界を探すドローイングの表現を試みる。これら2つの要素をひとつの抽象的な方法で組み合わせることで、都市の視覚的で感情的な風景を追求している。
また、2006年から鍋島正世のプロジェクト Sharing Same Time(ほぼ同時)に参加。ニューヨークと日本で「同時に存在する」現実を組み合わせる活動は時折り予期せぬ驚くべき表現をもたらす。これは、ほぼ年間続いている(Sharing Same Time)。